ブルーライト漢詩28

    因州松葉蟹
      因州(因幡)の松葉蟹

     天冥雪舞蟹肥時
      天くらく雪舞い蟹ふとる時
     君子横行鎧甲奇
  君子は横行し鎧甲がいこう(よろいかぶと)奇なり
     振鋏飛泡深海閃
   はさみふるい泡を飛ばして深海に閃
     佳肴無比尺余姿
      佳肴無比 尺余の姿

解説

神奈川新聞平成27年2月1日日曜日版から転載

漢詩の作り方

≪漢詩アラカルト≫
県漢詩連盟ができて今年で 9年目になる。毎春、初心者 入門講座を開く。神奈川新聞 をはじめ各紙のお知らせ欄に も、その記事を載せてもらっ ている。毎年30~40人の初心 者が集まり、6回の入門講座 で漢和辞典の引き方、詩語表 の見方から勉強していく。七 言一句を作るときば「寺子屋 方式」と称して3、4人の少 人数グループに2人ずつ先輩 がアドバイザーとしてつき、 文字通り手取り足取りの授業 となる。こうして金星会、三 水会、好文会、詩游会、五友 会、以文会、七歩会、八起会 の漢詩サークルができ、今や 連盟の中心的存在だ。

作者紹介

岡崎満義
おかざき・みつよし
1936年鳥取県生まれ。京都大文学部卒。 60年文芸春秋入社。
「ナンバー」「文芸春秋」編集長など。 99年退職。全日本漢詩連盟常務理事、 神奈川県漢詩連盟会長。
茅ヶ崎市在住。
shinkanren@.jp

前へ 次へ  目次へ