第43回講義 音声を聞くにはプラグインが必要です。 (ブラウザの設定にもよりますが音声を聞くには 「ブロックされているコンテンツを許可」し、 スタートボタンをクリックしてください。 尚、Windows10標準のブラウザーedgeでは音声再生ができません。 internetexplorer11をご使用ぐださい。) |
王維作詩の背景 |
「王維年譜」 「唐王朝年表」 |
王維年譜1 699年 1歳 ~727年 29歳 王維年譜2 730年 32歳 ~747年 49歳 王維年譜3 750年 52歳 ~761年 63歳 唐王朝年表1 618年 高 祖 ~779年 代 宗 唐王朝年表2 779年 徳 宗 ~907年 哀 宗 |
「人名・ 用語・ 書名」 |
人名 王維 裴迪(はいてき) 宋之問 玄宗皇帝(李隆基) 楊貴妃 孟浩然 李林甫 高力士 楊 国忠 陶淵明 張九齢 杜甫 白居易 用語 開元の治 貞観の治 輞川荘 商山四皓 書名 文選(もんぜん) (原文)文選(もんぜん) |
|
|
|
|
字句解釈 |
孟城坳 孟という城のあった坳(くぼち)。 餘衰柳 おとろえた柳がのこっている。 來者 ①将来の人。②将来くる人。ここは②。 |
詩の鑑賞 |
熱心な佛教信者である王維らしい味わい深い一首である。 |
|
|
字句解釈 |
華子岡 九江にある岡。華子は甪里先生の弟子の名で岡は住んでいたところ。 「入華子岡是麻源第三谷」謝霊運を踏まえる。 文選(もんぜん)にあり。 惆悵 ①嘆き悲しむ。②がっかり気落ちしたさま。失意のさま。 |
詩の鑑賞 |
隠者、仙人、佛教にかかわる詩。 |
|
|
字句解釈 |
文杏裁為梁 文杏は木目のうつくしい杏子の木。 司馬相如「長門賦」 これも、文選巻十六を踏まえる。 香茅 かぐわしいかや。 西晋・左思の 「吴都賦」 (『文選』 巻五) に見える。 棟裏雲 郭璞「游仙詩」を踏まえる。 |
詩の鑑賞 |
王維は広大な輞川荘に20ケ所の游止を設け、それぞれに名前を付けて半官半隠を楽しんだ。 この詩は典故もりである。 |
|
|
字句解釈 |
斤竹 竹の一種。節が詰まっていて堅い、白い。宋之問が植えたか? 典故:謝霊運「從斤竹澗越嶺溪行詩」(文選) (斤竹澗より嶺溪を越えて行く詩) 檀欒 竹の美しいさま。 (参考)団欒は集まって楽しむ。 漣漪 さざなみ。 暗 人しれず。 商山 商山四皓を踏まえる。 樵人 きこり。 典故:謝霊運「樵隠倶在山,由来事不同。」(文選) (樵隠、倶に山に在り,由来、事同じからず) |
詩の鑑賞 |
短詩の五言絶句は20語であるため、典故が多用される。王維は五絶の名手である。 |
|
|
字句解釈 |
鹿柴 ①鹿を飼うための囲い。(大漢和) ②鹿の侵入を防ぐ柵。(石川先生) 但聞人語響 音で静かさを表す。 (参考)王安石「茅檐相對坐終日,一鳥不鳴山更幽。」 返景 夕日の光。 |
詩の鑑賞 |
奇麗な静かな情景描写。 |
|
|
字句解釈 |
木蘭柴 木蘭(白木蓮モクレン)の囲い。木蓮は中国原産で食料、医薬であった。 餘照 夕映え。 飛鳥逐前侶 鳥が前の仲間を追って飛ぶ。陶淵明「飲酒」を踏まえる。 彩翠 みどりのいろどり。 夕嵐 夕もや。 無處所 處所は①居所 ②定まったところ。 従って、「夕もやがかかるところもない」と「夕もやがながれてゆく」の両方の解釈がある。 |
詩の鑑賞 |
奇麗な静かな夕景描写。「西郊日暮」の情景か? 脱線:故事「木蘭」 中国のジャンヌダルク。 |
|
|
詩の鑑賞 |
王維の当時の生活が見えるようだ。 |
|
|
|
|
字句解釈 |
宮槐陌 槐(えんじゅ)の植えられた路。宮は美称のための接頭辞。 槐は三公の座に植えた、めでたい樹。樹門。槐夢。南柯夢。 陌は東西のこみち。阡は南北のこみち。田舎の小道。 仄徑 傾いた小路。 應門 門番。 迎掃 客を迎えるために掃く。 畏 おそれかしこまる。 |
詩の鑑賞 |
王維の当時の生活が見えるようだ。 |
|
|
字句解釈 |
輕舸 軽くて速い小舟。輕舟。 上客 大切なお客。 悠悠 ①ゆったり。②遠くはるか。③うれえるさま。ここは、①と②。 軒 ①檐(えん)の端が軒(のき)。②渡り廊下。ここは、①。 芙蓉 はすのはな。 |
詩の鑑賞 |
この詩は幼体である。 |
|
|
字句解釈 |
垞 宅地、屋敷。 浦 水のほとり。支流が本流に入ったり、川が海に入る入口のくぼんで見えるところ。 日本でいう「うら」とは違う。 遙遙 はるばる、ひろびろとしたさま。 識 見分ける。相(あい)は一方的にであって、お互いにではない。 |
詩の鑑賞 |
広々とした情景。 |
|
|
詩の鑑賞 |
仙境のイメージ。 |