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白居易 作詩の背景 |
「白楽天年譜」 |
白楽天年譜1 772年 1歳 ~800年 29歳 |
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字句解釈 |
離離 草木の繁茂するさま。 遠芳 遠くまで芳しい草が続いている。 侵古道 古い道にかぶさる。 晴翠 晴れた日の緑の草。 王孫 皇帝、諸侯の子供。戦国時代に多数あった国の主の子孫。 萋萋 草木の盛んに茂るさま。 別情 別れの悲しみ。 |
詩の鑑賞 |
五言律詩。白居易十六歳の作。これをみて 顧況は絶賛し、出世作となった。 その後、「居易」(やすきにいる)「楽天」(てんをたのしむ)の名の如き一生を送ることになった。 中庸「君子居易以俟命。小人行險以徼幸。」(君子は易きに居て以て命を俟ち、小人は險を行いて以て幸を徼す。) 易経「楽天知命故不憂」(天を楽しみ命を知る。故に憂えず。) この詩の解釈 楚辞の「招隠士」を踏まえた送別の詩。別れる人に対してまた帰ってきてほしい、「帰り来たれ」との願いを詠っている。 |
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字句解釈 |
楊柳枝 「楊」は、ねこやなぎ。「柳」は、しだれやなぎ。「楊柳枝」は雅譜題。白居易が家妓、歌のうまい、 樊素(はんそ)と舞いが得意な、小蛮(しょうばん)を、楊柳枝と題して「桜桃樊素口、楊柳小蛮腰」などと詠ったことから始まった。 館娃宮 館娃は美女のこと。呉王、夫差が西施のために建てた宮殿。蘇州にある。 鄴城 魏の曹操の宮殿。河南省、洛陽の東南。 |
詩の鑑賞 |
白居易の40年後の詩人、温庭筠が花柳界の美女のために帰れないことを詠った。 故事を踏まえ、「王孫」、「春草」が効果的に使用されている。 温庭筠は、詩が上手で李商隠と並び称せられたが、言動に浮薄なところがあり、また、科挙にも合格しなかった。 |
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詩の鑑賞 |
王維が友人を送った後の詩。明年春になったら緑が戻るように、友人がまたここを訪ねてくれたらよいがなあ。 自然詩人、王維らしい詩である。 |
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字句解釈 |
閨情 「ねや」のおもい。空閨のご婦人の思い。 湘江 洞庭湖の南の川。 鷓鴣 「うずら」ぐらいの小鳥。 蘼蕪 びぶ。「せり」の一種の香草。 客衣 旅人のころも。 |
詩の鑑賞 |
孟遲の空閨の婦人の思いを詠った詩。王孫・草・歸の三点セットが入っている。 「漢詩のことば」向島成美著に「王孫と草」の解説あり。 |
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字句解釈 |
贈別 送別の詩を贈って送る。 司直 裁判官。 閩中 福建省。「閩」門のなかに虫、中華思想の現れ。 爾來 その後。 華髮 白髪頭。 流芳 名声。 洲 (長江の)中州。 漢 中国。 無處期 「期」は約束して会うこと。期日を約束することができない。 |
詩の鑑賞 |
劉長卿の送別の詩。ここにも、王孫・草・歸(期)の三点セットが入っている。 |
詩 吟 伊藤光子様 非常の変に立到り申候 吉田松陰 |
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詩経 |
「中国の歴史要約」 |
中国の歴史要約 |
解 説 |
詩経 中国最古(BC1,100~BC600)の黄河流域で歌われた歌の詩集。 周王朝BC1,122orBC1,112~ 春秋時代BC770~403 戦国時代BC403~ BC246 『子曰、詩三百、一言以蔽之、曰思無邪』 四書 「論語」「大学」「中庸」「孟子」 五経 「易経」「書経」「詩経」「礼記」「春秋」 |
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字句解釈 |
雎鳩 みさご。 |
詩の鑑賞 |
婚礼の時の祝いの歌。雎鳩(みさご)が迎えにやってきた祝いの歌。 |
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字句解釈 |
歸 嫁ぐ。 |
詩の鑑賞 |
婚礼の時の祝いの歌。 |
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字句解釈 |
碩鼠 おおねずみ。 |
詩の鑑賞 |
農民の重税に対する邪なき憂いの歌。 |
楚辞 |
「中国の歴史要約」 |
中国の歴史要約 |
解 説 |
楚辞 詩経に並ぶ漢詩の源流。 楚地方の歌集。 屈原 楚の大政治家、大詩人。懐王に可愛がられたが、 襄王によって長沙に追放され、汨羅に身を投げた。 屈原自身の詩、屈原の弟子、宋玉の詩、また、後世、 この悲劇に関する漢代の詩を集めたのが楚辞。 また、身投げの日が5月5日だったので、粽にかかわる風習が現代にもつながっている。 |
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字句解釈 |
淮南小山 前漢、高祖(劉邦)の孫、淮南王の劉案、あるいは、 部下の文人グループの詩。 隱士 屈原をさす。 兮 「ケイ」、読まない字。楚辞の特徴。 |
詩の鑑賞 |
王孫と草がセットとなっている始まりの詩。唐代に、このセットが、流行することになった。 |
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字句解釈 |
楚王 懐王。 過雨 とおりあめ。 返照 2ヶの山の山影の上の日に当たった部分。 絶塞 都から遠く離れたとりで。 愁時 ①秋のこと。②時世をうれう。 豺虎 山犬と虎。悪いやつ。 南方 都にたいする南。 未招魂 呼びかえされていない魂。屈原の故事あり。帰りたいと思うが帰れない自分(杜甫)がここにいる。 |
詩の鑑賞 |
杜甫の、故郷に帰りたいのに帰れない、悲痛な叫びである。杜甫の詩の特徴であるが、前半(第1句~第4句)で情景を詠い、 後半で心情を詠っている。 |