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白居易 作詩の背景 |
「白楽天年譜」 「唐王朝年表」 |
白楽天年譜1 772年 1歳 ~800年 29歳 白楽天年譜2 801年 30歳 ~815年 44歳 白楽天年譜3 816年 45歳 ~826年 55歳 白楽天年譜4 827年 56歳 ~839年 68歳 白楽天年譜5 842年 71歳 ~846年 75歳 唐王朝年表1 618年 高 宗 ~779年 代 宗 唐王朝年表2 779年 徳 宗 ~907年 哀 宗 |
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字句解釈 |
蝸牛角上爭 蝸牛は、かたつむり。出所は、荘子で、魏と斉の争いに関する故事。つまらない争いのこと。 荘子 雜篇 則陽による。 石火光中 短い時間、火打石の発火の時間。 不開口笑是癡人 盗跖の言。これも、荘子、 盗跖篇を踏まえる。 人上壽百歳,中壽八十,下壽六十,除病痩、死喪、憂患,其中開口而笑者,一月之中不過四五日而已矣。 人 上寿 百歳、中寿八十、下寿六十、 病痩、死喪、憂患,を除けば、そのうち 口を開いて笑うもの、 一月のうち四五日に過ぎざるのみ。 | 、
詩の鑑賞 |
白居易58歳ころの作品。科挙出身者と門閥と宦官の政争をさけ、太子賓客分司となり、洛陽の履道里に住んでいた。 若い時は論語・孟子、老年は老子・荘子、と言われる如く、白居易も晩年、老壮に傾いたようだ。 達観した詩になっている。 |
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字句解釈 |
百歳曾無百歳人 盜跖の言葉。 十千 一万の十倍。一万。 沽酒 さけをかう。 |
詩の鑑賞 |
崔敏童は玄宗皇帝の娘婿。(皇帝の娘を公主という。) 崔氏は春秋時代以来の名門である。 荘子を踏まえた一詩。 |
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字句解釈 |
一月主人笑幾回 盜跖の言葉。 殘花 おとろえたはな。残ったではない。 |
詩の鑑賞 |
崔惠童は崔敏惠の兄弟、あるいは、従弟。荘子を踏まえた一詩。 |
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字句解釈 |
推辭 おしてじす。推には意味なし。 陽關第四聲 王維の陽關渭城曲「勸君更盡一杯酒」。起句は1回、承句は2回歌うと4句目となる。 |
詩の鑑賞 |
白居易58歳の作。 |
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詩の鑑賞 |
王維の代表作のひとつ。 |
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字句解釈 |
巧拙 要領のよいやつと、わるいやつ。 賢愚 賢い奴と愚かなやつ。 是非 ①正と不正、②なにとぞ、③もめごと。ここは③? 機 たくらみ、欲心。 雕鶚 わし。 鸞皇 ほうおう。鳳:雄、凰:雌。 |
詩の鑑賞 |
あれこれ、欲心を起こして心を煩わせなさるな。鷲も鳳凰を自由に飛んでるではないですか。 |
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字句解釈 |
丹砂 水銀。 |
詩の鑑賞 |
此の詩、意味不明。 |
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字句解釈 |
問疾 病気見舞い。 收涙 涙を拭う。 流例 ありさま。 |
詩の鑑賞 |
白居易は荘子、仏教に傾倒した。 |
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字句解釈 |
龍門下 洛陽近傍の龍門の谷川。 淮河の以北は河、以南は江。川は北が陽で南が陰、山は北が陰で南が陽。 塵纓 塵の付いたひも。纓は冠のひも。 閒人 ひまじん。 擬 =欲、ほっす。 登山臨水 論語を踏まえているか? 雍也第六、子曰、知者楽水、仁者楽山。知者動、仁者静。知者樂、仁者壽。 孔子曰く知者は水を楽しみ、仁者は山を楽しむ。知者は動き、仁者は静かなり。知者は楽しみ、仁者は寿(いのちなが)し。 知者の動きは流れて止まらない水のようであり、仁者の静かなところはどっしりとした山のようなものである。 知者は変化を楽しみ、仁者は常にゆったりとしてあくせくしないから、長生きだ。 |
詩の鑑賞 |
白居易58歳の作。中隠の生活を楽しんだ。 |
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詩の鑑賞 |
白居易61歳、親友がつぎつぎに他界することを悲しんだ。 |
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字句解釈 |
香山院 龍門香山の寺を自ら修復し別荘とした。 初到夜 やってきたばかりの夜。 家山月 我が家の月。 知不知 =知否。 |
詩の鑑賞 |
白居易61歳、履道里龍門香山での作。月に対する愛着の表現がよい。 |
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字句解釈 |
空門 人気のない門。仏門。 家醞 自分の家で醸した酒。どぶろく。 生計 生活。 | 、
詩の鑑賞 |
香山寺に居を移したときの作。 |
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字句解釈 |
野鶴 野のつる。官職につかない人。 虚舟 からふね。 辭 ①ことば②おれい③わびる④ことわる⑤いとまごい⑥やめる、ここは⑥。 鬧處 さわがしいところ。心配事は市中に送る。 天將富此翁 初唐の劉仁軌の詩に「天將富此翁 以一酔爲富也」。出典不明。 | 、
詩の鑑賞 |
白居易62~64歳の作。分かりやすい。「元軽白俗」と馬鹿にされたこともある。 |