聞王昌齢左遷竜標尉遥有此寄  唐 李 白

岩波唐詩選下43頁



2014.04.24 録音4


 聞王昌齢左遷竜標尉
遥有此寄 李 白

楊花落盡子規啼

聞道竜標過五溪

我寄愁心與明月

隋風直到夜郎西

    

 王昌齢おうしょうれい竜標りゅうひょう
左遷させんせらるるをき、はるかに

楊花ようか つく子規しき

聞道きくならく 竜標りゅうひょう 五溪ごけいぐと

われ 愁心しゅうしんせて 明月めいげつあた

かぜしたがって ただちにいた夜郎やろう西にし


字句解釈  

王昌齢  王昌齢は詩は上手であってが仕事熱心ではなかった。ためにしばしば左遷された。

竜標尉  竜標の尉、尉は役名。

楊花  ねこやなぎ。晩春のころ花が綿毛となって飛ぶ。

子規  ホトトギス 別名が多い。杜宇、杜鵑、杜魂、杜魄、蜀魂、蜀魄、不如帰、
日本では初夏の爽やかなイメージがあるが、漢詩では悲しみの表現である。

五溪  洞庭湖の西南端にある。

夜郎  湖南省沅陵のあたり。


詩の鑑賞

この詩ではホトトギスで悲しみを表現している。竜標、五溪、夜郎は、当時は僻遠の流刑地であったが、 現在は大橋が出来、工業団地のある都会となっているようだ。




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Last modified 2014/05/05 First updated 2014/04/28