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字句解釈 |
無題 原題が不明のため、編纂時に無題としたのであろう。 慕義 仁義礼智信の義、人の行う道を慕って。 輸忠 皇帝に対する忠、あるいは、天皇にたいする忠をなす。 報恩 親に対する恩に報いる。 定 いったい。 |
詩の鑑賞 |
仲麻呂が玄宗皇帝に帰国願いをした際の詩。皇帝はこの詩を見て帰国を許可したか。 |
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字句解釈 |
銜命 銜 コウ ふくむ ①馬の轡 ②くわえる 銜? (参考)含 口にいれる 哺 口に入れてかむ ③命を奉ずる、ここでは③の意。 皇帝の命令で日本に使いする。 天中 天の真ん中。唐、あるいは、長安。 明主 玄宗皇帝。 伏奏 平伏して願う。 金闕 宮城。闕は楼台をもった門。 違 ①たがう、ことなる ②はなれる ③とおざかる、ここでは③。 津 港、船着き場。 騑驂 添え馬。予備の馬。高官対偶。 蓬莱 海中の仙人の住む山。方丈、瀛洲ともいう。 若木 伝説の木。山海経にある。海の彼方、太陽の沈むところ生える木。 留贈 とどめおくる。 |
詩の鑑賞 |
この詩は、仲麻呂が帰国にあたって催された送別会の席上で披露したものではなかろうか。 全唐詩には、732巻、朝衡「銜命還国作」とある。 五言排律である。絶句+対句2ヶー>律詩、絶句+対句偶数個ー>排律。この詩は4聯の対句をもつ。 |
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字句解釈 |
儲光義 仲麻呂と科挙合格同期生(開元14年、726年進士)ではなかろうか。 安禄山の乱で役人になったため乱後滅亡。 高駕 立派な乗り物。 春坊 春宮。皇太子の居所。仲麻呂の役職は当時、左春坊司経局校書。 蓬山 昔は蓬莱山のあたりに居た。 伊水 洛河の支流。洛陽は洛河の北(陽)にある。 伯鸞 人名。後漢の人、梁鴻、伯鸞は字名。独立独歩で有名。伯鸞の竈、他人の残り火は使わない。 妻は孟光、孟光荊妻。荊のかんざし、良妻のこと。 太學 科挙のための大学。当時は唯一の大学。 相望 天を望む。 洞房 役所の奥深い部屋、あるいは、夫人の部屋(洞房華燭)。ここでは前者であろう。 |
詩の鑑賞 |
五言排律。儲光義が進士同期の仲麻呂をほめて詠った詩。進士同期は一生の付き合いがあった。 |
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字句解釈 |
題名処 合格発表の名を張り出したところ。板を榜といい、同期を同榜という。 科挙、1位 状元 2位 榜眼 3位 探花 |
詩の鑑賞 |
進士同期の友の死を悼んだ詩。 |