第9回ー1/2講義 再掲 哭晁卿衡 唐 李 白 漢詩を楽しむ93頁、漢詩鑑賞辞典237頁 音声を聞くにはプラグインが必要です。 (ブラウザの設定にもよりますが音声を聞くには 「ブロックされているコンテンツを許可」し、 スタートボタンをクリックしてください。) |
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関連詩 無題 日本 阿倍仲麻呂 |
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字句解釈 |
無題 元題が不明のため、編纂時に無題としたのであろう。 慕義 仁義礼智信の義、人の行う道を慕ってやってきたが、 名空在 為すこともなく空しく過ごしている。謙遜。 輸忠 皇帝に対する忠、あるいは、天皇にたいする忠をなす。 報恩 親に対する恩に報いる。 定 いったい。 |
関連詩 銜命使本国 日本 阿倍仲麻呂 全唐詩巻732 |
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字句解釈 |
銜命 銜 カン ふくむ ①馬の轡 ②くわえる 銜枚カンバイ ③命を奉ずる、ここでは③の意。 皇帝の命令で日本に使いする。(参考)含 口にいれる、哺 口に入れてかむ 天中 天(九天)の真ん中。唐、あるいは、長安。 明主 玄宗皇帝。 伏奏 平伏して願う。 金闕 宮城。闕は楼台(望楼)をもった門。 違 ①たがう、ことなる ②はなれる ③とおざかる、ここでは③。 津 港、船着き場。 騑驂 添え馬。予備の馬。高官待遇の表現。 蓬莱 東海中の仙人の住む山。方丈、瀛洲ともいう。日本もそのうちのひとつ。 若木 伝説の木。山海経にある。海の彼方、太陽の沈むところ生える木。 故園 ふるさと。 留贈 とどめおくる。 |
詩の鑑賞 |
この詩は、仲麻呂が帰国にあたって催された送別会の席上で披露したものではなかろうか。 全唐詩には、732巻、朝衡「銜命還国作」とある。朝は晁と同じ。 五言排律である。絶句+対句2ヶー>律詩、絶句+対句偶数個ー>排律。 この詩は4聯の対句をもつ。 仲麻呂の船出したのは753年である。李白がそれを知ったのは754年、54歳のころであろう。 |
関連詩 洛中貽朝校書衡朝 即日本人也 唐 儲光義 全唐詩 巻138 |
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字句解釈 |
儲光義 仲麻呂と科挙合格同期生(開元14年、726年進士)ではなかろうか。 安禄山の乱で役人になったため乱後滅亡。 朝生 朝(仲麻呂)生まれながら、美はかるなし。仲麻呂は美男だったか。 高駕 立派な乗り物。 春坊 春宮。皇太子の居所。仲麻呂の役職は当時、左春坊司経局校書。 蓬山 昔は蓬莱山のあたりに居た。 伊水 洛河の支流。洛陽は洛河の北(陽)にある。 伯鸞 人名。後漢の人、梁鴻、伯鸞は字名。独立独歩で有名。伯鸞の竈、他人の残り火は使わない。 妻は孟光、孟光荊妻。荊のかんざし、良妻のこと。 中夜 よなか。 太學 科挙のための大学。当時は唯一の大学。 相望 天を望む。 洞房 役所の奥深い部屋、あるいは、夫人の部屋(洞房華燭)。ここでは前者であろう。 屢言 しばしばいう。 |
詩の鑑賞 |
五言排律。儲光義が進士同期の仲麻呂をほめて詠った詩。進士同期は一生の付き合いがあった。 |
関連詩 哭孟寂 唐 張 籍 漢詩を楽しむ93頁 全唐詩巻386 |
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字句解釈 |
題名処 合格発表の名を張り出したところ。板を榜といい、同期を同榜という。 科挙合格1位 状元 2位 榜眼(目が二つあるから。) 3位 探花(ボタンの花を看て回るから。) |
詩の鑑賞 |
進士同期の友の死を悼んだ詩。 |